派遣元が派遣先向けに主催する
新・労働者派遣制度発足に関する周知セミナー
日に日に高まる新制度への関心


月刊人材ビジネス主筆 三浦 和夫


―新制度に対する関心が日増しに高まっています。セミナー企画の狙いをお聞きします。

三浦和夫本誌主筆 (以下、三浦主筆)それに答える前に少し経緯を述べたいと思います。制度改革に関する情報は一昨年以来の「在り方研」の議論と報告書、そして昨年8月からの労働政策審議会(以下、労政審)の審議などをもとに断片的な情報が流れています。しかし、昨年末に予定されていた労政審の結審が越年したように、ぎりぎりの議論が続いていて、制度改正のいくつかの項目で不確実性が見られました。
  同時に、昨年12月中旬以来、派遣制度に関係する派遣先企業の読者からも質問が目立ってきたので、先行きの見込みを立て新制度発足セミナーを立案しました。


派遣制度の中核、派遣元企業が主催すべき


  本題のセミナーの狙いについて申し上げると、当社が独自に派遣先の皆さんにセミナーを用意するよりも、労働者派遣制度の中核に位置する派遣元企業が自社の顧客企業に対して主催するほうが合理的だと考えました。そのサポートを当社に要請してほしいと希望しています。
  派遣元企業のサービスは、労働者派遣のみならず法令の解釈と運用及び改正ごとに勉強会の場を提供することだと思います。
  当社は月刊人材ビジネスの編集と発行のために制度改正の審議をはじめ、不明箇所や今後の見通しなどについて厚生労働省に取材してまいりました。今回の制度改正のみならず過去数回の改正時も同様です。そういうノウハウを元に、今回のセミナー企画を立案したのです。
  1999年末の「業務の原則自由化」、03年の「製造業務の派遣解禁」時にも全国規模でセミナー開催をプランし、全国の約80会場を講師として回りました。セミナーのすべてを複数の派遣元企業が主催してくださいました。今回の制度改革に関してもそのノウハウが生かされます。
  期間制限の「人規制」と「雇用安定措置」以外の公益委員の提案の概要を以下に紹介します。


閣議決定以後関心は加速度的に高まる


―過去の改正と今回を比較するとどんなことが言えますか?

三浦主筆   改正というのは、労働者派遣の根幹を変えずに、時代の要請に応えて部分的に調整するものです。だから、派遣労働とは「臨時的・一時的業務である」と定義した時代の改正は、業務の選択と拡大、業務ごとの派遣期間の制限の見直しが主でした。いわゆる規制緩和です。
  今回は、ご承知のように、法律の根本であり続けた業務単位の規制をやめて、派遣で働く人たちを単位として規制するように転換しました。労働者派遣制度の基本概念を変えるわけですから抜本改革と言えるのです。

―新制度の施行は来年4月だと聞いていますが、根本が変われば影響も大きいですね。

三浦主筆   それは大きいです。過去28年半も続けてきた根幹が変わるのですから。私が知る数多くの派遣元企業の代表者たちもまだピンと来ていません。頭では分かっているが身体までいたっていません。“いわんや派遣先をや”です。今後日増しに関心が高まるでしょうが、あまりの変化についていけないというのが実際だと思います。


28年のベテラン三浦も登壇します


―月刊人材ビジネスを創刊以来28年になるオピニオン社としての提案の詳細をお聞きします。

三浦主筆   先にも紹介したように、今回のセミナーは派遣元企業が主催元となり、自社のお取引先企業の人事、労務、生産管理部門の方々を集めて、勉強の場を提供していただきたいので す。そのお手伝いを当社が行います。営業拠点が東京、大阪、名古屋にあれば、3カ所でセミナーを主催していただきます。
  セミナーの講師は、第1部で私自身が登壇して、制度改革の特徴と背景、これまでの経緯を約50分お話しします。第2部では、約90分担当社労士の先生が制度改革の詳解と今後の変化について、資料を元に講演します。
  制度改革法案は3月中にも閣議決定される予定です。その後、衆参両院で審議され、6月には可決が見込まれています。その後官報を通じて公布され、本法成立に伴う細かい施行令は秋口になると言われています。そして、施行は翌年の4月。
  全国労働局も秋口に派遣元企業や派遣先企業向けの説明会を開くでしょうが、情報は前倒しで欲しがられるものです。派遣元企業としてもいち早く対応するためにスピードが求められるでしょう。


派遣元全社員研修もプランします


―そうなるとオピニオン社の提案するセミナーはいつ頃が旬なのですか?

三浦主筆   国会の現状の議席数で見ておわかりのように、安倍内閣が制度改革案を閣議決定すれば衆参両院で可決される公算 が高いですから、3月から5月頃の開催は有効だと思います。
  派遣元企業には、顧客企業向けのセミナーを主催していただ くと同時に、自社の全社員研修をしていただくことも提案して います。それについても当社にお任せください。

―具体的に説明をお願いします。

三浦主筆   私どもの提案は、顧客企業へのサービスセミナーをすると同時に、制度改革の概要と当社サービスの変化について、きちんと説明できる社員の育成を目的としております。顧客企業ばかりでなく、派遣で働く人たちへの説明責任もあります。
  開催時期は、新制度が正式に発足される来年4月までに3回の勉強会が必要です。第1回は、顧客向けのセミナーを開催する前後の開催(今年3-5月)。第2回は施行令が明らかになる今年の秋から冬にかけて(9-12月)。第3回は総復習とテストの実施を目的に新制度施行直前の来年早々(2-3月)です。それらすべてを請け負います。

―大々的ですね。

三浦主筆   当然だと思います。根本的に労働者派遣制度が改革されるのです。全く新しい発想で再スタートしなければならないのです。それに伴う社内体制の整備も必要です。自社の全社員が理解しないと営業にも募集にも多大な影響を及ぼすのです。制度改革法案が国会で可決成立されれば、派遣元企業は施行される前に万全を期さなければなりません。その応援を当社が受けたいと提案しています。

関連記事