人口減少は人材ビジネスにとって困った事態。妙手はあるのか?

月刊人材ビジネス主筆    三浦 和夫


  最近の新聞情報によると、中国やASEANの業績拡大による影響で現地の人件費が高騰。それに円安が追い討ちをかけて製造業の国内回帰が増え始めているとか。物づくり日本が再現されるような印象ですが、当の国内では人手不足が深刻化しています。仕事は山ほどあるが人がいない?豊作貧乏?は困ったことですね。この現象は、人口減少が背景にあるだけに簡単に解決されそうにありません。

  今の日本が経済規模を維持または成長させるには、人口減少をどのように克服するかが課題です。特に、人材ビジネス業界にとっては死活的課題。

  対策は2つです。1つは、外国人労働者の受け入れ規制のさらなる緩和。もう1つは、人材ビジネス業界の業務合理化です。

  1の外国人については、政府は技能実習生の枠に介護実習生を含め、実習期間も3年から5年に延長を図る。さらに、主婦の社会復帰を促す一方、家事代行を外国人にハウスキーパーとしてお願いするとのことです。

  ハウスキーパー依存は良いとしても課題があります。夫婦共稼ぎでせっかく稼いでも、ハウスキーパーに支払うほど収入を確保できるかどうか疑問。私は以前から次のように指摘しています。「総支払額を年度末に確定申告すれば一定の金額が還付される仕組みが必要で、それが担保されない限り主婦の社会復帰は?絵に描いた餅?になりかねない」と。

  2の人材業界の合理化は、以前にも述べたように、登録手続きの合理化です。多重登録の実態に合わせて、スキルチェックや業務歴記入の手続きをもっと簡素化したほうが良い。登録手続きは登録者の側に立って無駄を省く必要があります。それが進展すれば?登録スタッフは共有し、仕事案件で競争する?という時代が到来します。予想するに、この1?2年で流れがそういう方向に変わるでしょう。いずれ近い将来に思い切った合理化 を提案したいと思います。



(この記事は、月刊人材ビジネス2015年3月号に掲載されたものです)


著者プロフィール
三浦 和夫

月刊人材ビジネス 主筆
三浦 和夫

株式会社オピニオン 代表取締役社長。
「人材派遣の活用法」「よくわかる人材ビジネス業界」「派遣社員活用の実際」など、関係書籍多数。

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