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パソナ、ランスタッドが国際女性デーに関連したイベントを開催

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女性活躍推進法やコーポレートガバナンス・コード(※1)改正により、対象企業の範囲拡大や女性の管理職登用の推進など、女性活躍の機運は高まりを見せている。こうした背景をうけ人材業界から2社が国際女性デーに関連したイベントを開催した。

パソナグループ(東京都千代田区、南部靖之代表取締役グループ代表)が、「わたしたちの未来を考える~一人ひとりが描くMy Story~」と題した女性フォーラムを3月1~2日に開催。両日にわたり全国から女性活躍に関心の高いビジネスパーソンが参集した。同フォーラムでは、「食と健康」、「男性育休」、「女性のキャリア形成」などを題材にした20講演を、同社・本社とオンラインのハイブリット形式で進行。とりわけ、男性育休を題材にした講演「これからの男性育休~男女も企業も働ける社会に向けて~」では、平野翔大氏が登壇。育休の現状と課題に注目し、「妊娠中の休み方」「妊娠を伝えやすい職場環境の整備」について解説。また、育休後も育児と両立しながら働ける体制などを企業が支援することで、育休取得によるキャリアの差をなくし、長期的な視野で見て人材を生かすことが重要であることに言及した。さらに、同氏は男性の育児・介護休暇などの制度の周知と具体的な利用法の整備、職場復帰後の働き方、職場が社員の流産や不妊治療への理解を深めること大切であると述べた。最後に育児・介護休暇について、社員と企業の双方にとって良い制度であることが一番大事であると締めくくり、参加者は熱心に聞き入った。

ランスタッド(東京都千代田区、猿谷哲代表取締役社長)は、38日、「私たちのキャリアが社会を変える」をテーマにした特別ウェビナーを開催。パネリストとして登壇したのは政府の「こども未来戦略会議」や「男女共同参画推進連携会議」の委員も務めるGENCOURAGE 代表・櫻井彩乃氏と同社CIOの林知果氏。両氏は会社内でジェンダー平等を浸透させるための活動や方策など、多面的な角度からジェンダーバランスについての考察を議論した。また、林氏は日本の女性の雇用推進に関して、依然課題となっている男女間の賃金格差を指摘し、ドイツの労働制度を事例に、短時間の正社員雇用制度などの仕組みを提唱した。最後にウェビナー視聴者に向けて、櫻井氏は「自分が女性だからとか、リーダーになったらどう見られるかなど考えず、自分だからこのチャンスがあるとか自分はこうしたいという意思でキャリアアップに挑んでほしい」と呼び掛けた。

国際女性デーの2024年のテーマは「Inspire Inclusion(インスパイヤーインクルージョン)」。女性が参加しやすい包括的な社会を目指すという意味が込められている。

※1国内の上場企業が行う企業統治において参照すべき原則指示。上場企業の透明性を示すための基準


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